アラサーかわいい系になったら女子が手の平返しすぎてワロタwww

ピーク100kgデブだった親父の事故をキッカケに覚醒してみた

進化

自分の価値の基準をどこに置くか

たいていの人は自分と人とを比べて自分の価値を知る

「あの人」よりも「私」は痩せている

「あの人」よりも「私」は目が大きい

「あの人」よりも「私」は胸が大きい

 

「あの人」という他者があって、はじめて自分を認識する人がほとんどだと思う。

僕もそうだ。

誰かと比べて自分がいる。

だが、つい最近まで100kgデブで暗黒世界の住人だった33歳のデブの周りに

好き好んで存在する友達や知り合いらしき人はいない

鏡に映った自分

3ヶ月で30kg痩せて70kgになった33歳

これをどう評価すればいいの・・・か

 

非常に悩ましい。

とりあえず街に出てみるか、と思い服を着ようとしたが

それまで着ていた服はサイズが3サイズくらい違い着れなかった。

マジか

とりあえず服買うべ、とブカブカのラルフ・ローレンのパンツとシャツを身に纏い

四条高島屋まで行ってみた

なんかもうこの時点ですげー好奇の目で見られる

そらサイズ感合わない服をきているのだ奇異に映るだろう

痩せると同時に身についた走力で高島屋まで全力ダッシュ

1km3分で走れるようになった俺

とんでもなく目立つ

やめよう歩こう

めっちゃ服ぶかぶか

やっぱ走ろう

 

他者というのは厄介だ

自分が暗闇の住人になった理由を思い出した。

 

とりあえず高島屋ラルフ・ローレンのお姉さんに事情を伝え

これからの夏コーデということで白コットンシャツに7分丈デニム

アクセントに紺色のニットタイを装備してみた。

「スゴクオニイアイデス」

ショップ店員のボキャブラリーの少なさには辟易させられる

もうちょい捻り出せや

 

まあ、とりあえず寺町、新京極通りをこの装備で歩いてみた。

京都でもハイティーンから20代前半が多いエリア

ここをラルフ・ローレンでかためたアラサーが闊歩するのだ。

趣深くはないだろうか

 

早速、対面から18~9くらいの女子2人組みが歩いてくる

さあどうだ

一瞬、こちらに目線を見やり

特になんの反応もない

 

なんだなにも変わらないなと思っていると

さっきの女子が顔を見合わせて「かわいい」と言い合っている

あの年代の女子は唐突に路上でお互いを褒めあうのか

謎だ

さあ、とりあえずもうちょっと歩いてみよう

向こうから修学旅行とおぼしき女子高生の群れがやってくる

ひとりの子が「かわいい!」と言ったあと、口を抑えている。

「かわいい!」

「かわいい!」

「かわいい!」

田舎者め きっとこの新京極通りが相当珍しいのだろう

たしかに若者向けの店が多い中、なぞの趣き深い理髪店や

なぞの奥ゆかしい時計店なんかも居並ぶ通りだ

ものめずらしいのだろう

しかしかわいい

語彙が貧弱だ

 

さて誰かオレを評価してくれる人はいないのか?

一応、30kg痩せてラルフ・ローレン着ているんだぞ

まさかこのまま誰にも興味ももたれず終わってしまうのか?

かに道楽の看板までノータッチで歩き終えちゃうの?

逆ナンとか対応できないけど

せめてこう「あ、ちょっといいな」的な表情で見てくれる子がいないものだろうか

それともこの年代の子とはいえ

オレの禍々しさ、闇の住人としての遍歴を女の勘とやらで察知し

異物として無意識に疎外し、視覚視野から消している

LINEのID掲示板で「写メ送って」といわれて写メ送ったら速攻ブロックされたときのように何もしていないのにもう既にブロックされている

もしくは存在を既読スルーされている

なんというフライトモード

 

そうか・・・オレはまだフライトモードなのか・・・

フライトモード状態に自分で気がつかず新京極を歩く33歳男子

書いていて思う お、頭逝ってるぞコイツ

きっとその時のオレもそう思ったのだろう

居たたまれなくなって通り沿いにあるコーヒーショップに入った。

観光客の外国人、学生っぽいカップル、なかなかカラフルで目にまぶしい

リア充どもの光景だ

真っ暗の部屋の中でこたつ布団に包まって光るディスプレイに並ぶ汚い文字群

誰かを呪う罵詈雑言の匿名掲示板の世界に慣れきったオレには

その全てが眩しかった

 

やれやれ

結局、あの世界に戻るしかねーのかな

ニュー速+をスマホで開き「さすが安部ぴょんwwwwwww」と

ネトウヨとの死闘をはじめようとした矢先

隣のテーブルにJDと思しき2人組がなんとかフラペチーノのなんとかかんとかを片手に席に着いた。

 

100kgあった頃のオレはこういう状況下で最初、女子にガン見され

無言で「デブ キモイ 臭い FUCKOFF!」というノンバーバルコミュニケーションを察知し即座に席を離脱していたが

オレは今まさにこの世の巨悪

安部ぴょんとその仲間ネトウヨとの最後の聖戦に挑み

この世の安寧と秩序を守るため勝利を得なければならないのだ

こうしている間にもオレの投じたレスが真っ赤になり

総被弾で晒されている

この状況をコピペと神がかり的な3G→4G→wifi切り替え自演で

あたかもこの世の趨勢が反自民であるようにシールズしなければ

世界が終わってしまうのである

戦えオレ

 

そう心に決めたオレは彼女達(JD)のノンバーバルコミュニケーション

たとえ受けようとも暫し、甘受しようとした

 

・・・が、彼女達は何とかフラペチーノと自分たちの話に忙しく

オレはもうすでにフライトモード

存在が既読スルー状態

 

ま・・・いいさ

お前等がオレを嫌いでもオレはお前等のためにこの世の巨悪と

戦い、そしてコンスタンティンとしてこの世を調和し太平の世を築く

だから安心してそのなんとかフラペチーノを飲み

そして彼氏とかなんかバイトの話とかをしていてくれ

ここはオレに任せろ!!!!

こんな犠牲はオレ・・・いや、俺とこの画面、ディスプレイで居並ぶ

仲間達の血だけで十分だ!

 

勇壮な戦士と化したオレに恐怖という2文字は脳裏に浮かばなかった。

そしていつしか彼女達の存在を忘れていた

うっすら店内に流れるなんか良い感じのジャジーなBGM

時折起る外国人の爆笑

そしてそこそこの音量で繰り広げられる隣のテーブルのJDの会話

「彼氏が本当に全然あってくれなくてー」

「えー!」

「なんか旅が好きで色んなところ行っちゃうの」

「へえー!」

「この間もフランス行ってきたり」

「フランスー!どれくらい?」

「2ヶ月!」

「マジで!大学は?」

「行ってないw」

「えーw単位は?」

「ヤバいってゆーてるw」

「アホやwしかも会えないし寂しないん?」

「そーなの!別れようかなーとも思うけど、コイツには私がいたらんととかも思うのよね」

「アハハw」

 

今日も世界は平和だ

オレはこの世界を守っているコンスタンティンなのだ

スピードラーニングのように彼女達の会話を聞き流しながらも

ひたすら3G→4G→wifi攻撃で自分のコピペを真っ赤にし

ネトウヨを追い込む ID真っ赤にしながらレッテル貼りをしてくる工作員たち

しかしスレの趨勢を真っ赤コピペで掴み 

青IDや単発もこちらのレスを好意的に解釈している流れだ

オレの貼ったコピペを青IDが拡散してくれている

 

はい

一丁上がり

 

勝利に機嫌をよくしたオレはスマホから顔を上げ

た、その刹那

対面に座っていてスピードラーニングの記憶が確かならば

ひたすら中田英寿状態の旅人の彼氏を仕方なく愛してあげている彼女と目が合った

黒木メイサ系列の顔をしていていかにも気がつよそうで

遺伝子が混ざり合うエターナル状態だ

メイサの視線に気がつき

オレの横に座っていたJDも目だけでオレを見てくる

どことなく広瀬すずをレンジでチンしたような顔をしている

 

JDと目線があうのは大学を卒業した7年も前のことだ

当然、キョドるオレ

再びスマホに目を落とし

スレの趨勢を見定める作業に移行しようとした刹那

 

メイサがゆっくりと脚を組み替えた

おいぃいいいいいいいいいいいいいいいい

黒のレーーーーーーーーーーーーーーーース

風俗嬢のパンツ以外を見たのが6年ぶりのオレは危うく

4G→4Gで連投するという自演バレを起こしそうなくらいに狼狽し

股間のスティーブ・ジョブズが新しいイノベーション

アップルしようとするのに耐えた

どういう意味?

いや、つまり意味が分からないんだ。

 

オレがスマホに目を落とそうとしましたー

するとーオレの視界はやや斜め前方に移行します

そのたいみんぐでー脚をゆーっくーりと組み替えると

そらパンツが見えます

な・・・ないを言っているのか・・・わ・・・分からないと思うが

オレも自分が何を言っているのか分からないポルナレフ状態

 

が、次の瞬間

オレはもっと意味が分からない目にあう

なぜかオレの右腕に広瀬すずの乳が当たっていたのだ

 

逆に考えてほしいポルナレフ

これは超スピードとか催眠術とかの方が説明がつくんじゃねーのか?お?

ふざけんなオメエだけのこのこ生き残りやがって!

アブドゥルとイギーの身にもなってみろ!え?

空間が消し飛ぶとかまだ説明がつく

 

D・A・G・A

 

だが教えてほしい

いまさっき対面に座っていた黒木メイサの黒レースを見ましたーね?

い、いや!

オレが見たかったワケじゃねーし!!!!

なんかこう不慮の事故的に見えちゃったダケだし!

で、それにキョドっていたら右腕に乳が当たりました。

 

オレは備え付け型のソファに座っていた で対面は椅子っていうタイプの配置だ

スタバ好きならこの意味が分かってくれていると信じる

つまりオレの横の広瀬すずは瞬間的にオレの横まで移動し、俺に近づいてきたのだ

 

なんだこれは

 

オレは慌てて飲みかけのアイスコーヒーグランデサイズとトレーと戦友アイフォン5Sをソファから飛び上がってエクストリームエスケープを試みたのだ

昔から兵法にもこうある

三十六計逃げるに如かず

 

>孫氏流にいえば「走為上」(走るを上とす)ということで、三十六の戦略のなかで逃げるということが最上であると述べているのです。

>私どもの日常生活のなかでも「負けるが勝ち」とか「逃げるが勝ち」などという格言をなにげなく使っています。

>つまり、敵と正面から戦ってこれを排除するためには、相当なエネルギーを使います>し、自分も傷つくことが多いのですが、逃げの一手で攻撃をかわし、力を温存し、最>後に勝利をおさめるのがよいという生き方の知恵を言い表したものです。

 

 

深い

さすが中国4000年 

即座に意味不明な状況から逃げるに如かずしようと思った

オレをJD達は見やり、そして顔を見合わせてこう言ったのだ

 

「かわいいー!」